フコイダン健康だより10月号: ヨウ素は足りていますか？

ヨウ素は必須微量栄養素であり、サイロキシンの重要な構成要素の一つです。チロキシンは、食物をエネルギーに変換する、体を温める、健康な代謝を支える、成長と発達を支えるなど、多くの身体機能で重要な役割を果たしています。

しかし、1日のヨウ素摂取量が十分かどうかは、どのように判断すればよいのでしょうか。ヨウ素を摂取するには海藻を食べればよいのでしょうか？専門家の意見を聞いてみましょう。

1日に必要なヨウ素の量は？

私たちの体内ではヨウ素は生成されず、大量に貯蔵することもできないため、少量ずつ定期的に食事から摂取する必要があります。
世界保健機関は、青少年（12歳以上）と成人には1日150mcg（マイクログラム）、妊娠中および授乳中の女性には1日250mcgのヨウ素摂取を推奨しています。
また、健康な成人の安全な上限値は、1日あたり1,000mcgのヨウ素とされています。

ヨウ素が少なすぎたり、多すぎたりするとどうなるのでしょうか？

日本では海藻類を大量に摂取しているため、ヨウ素欠乏症はほとんど起こりません。しかし、世界的にはヨウ素の摂取量が不足している国が多くあります。ヨウ素が不足すると、それを補うために甲状腺が大きくなり、甲状腺腫ができます。また、ヨウ素の摂取量が不足したままだと、甲状腺の働きが悪くなります。甲状腺ホルモンの分泌が少なくなると、「甲状腺機能低下症」になる可能性も生じます。成人の場合、反射神経が鈍くなる、肥満、月経異常、髪が薄くなる、肌が腫れる、声が嗄れるなどの症状が現れることがあり、また、妊娠中にヨウ素が不足すると、流産や精神遅滞、新生児の先天性障害などのリスクが生じると言われています。

では、ヨウ素の摂取不足を心配するのであれば、海藻や海苔などヨウ素を多く含む食品をたくさん摂取すればよいように聞こえますね。しかし、「過剰」な摂取には気をつけなければいけません。健康な成人であれば、多少、過剰にヨウ素を摂取してしまったとしても、排泄によって調節することができ、腎臓を通じて尿中に、一部は糞便中に排泄することができます。しかし、長期にわたるヨウ素の過剰摂取は、甲状腺ホルモンの産生を低下させ、一部の脆弱な方には甲状腺機能低下症、目の腫脹、甲状腺腫、体重減少、頻脈などの問題を引き起こすことがあります。やはり、上に記した通り、適切なヨウ素の量を、継続的に摂っていくことが最も大切なのです。

海の雫フコイダンは海藻から抽出されているため、毎日摂取すると健康に影響が出るのではないかと心配される方もいらっしゃいます。しかし、海の雫フコイダンのヨウ素含有量はごくわずかです。フコイダンカプセルタイプの場合、体の許容量を超えるには1日に100粒以上という大量のカプセルを摂取する必要があり、フコイダンドリンクタイプは、ヨウ素をほとんど含んでおりませんので、ご安心して飲んでいただけます。